研究課題
2023年度は研究内容A. 曲線や曲面の微分幾何学的研究、研究内容B. 曲線や曲面の射影に関する研究、それぞれの活動を継続し種々の結果を得ることができた。研究内容A. に関しては、ガウス曲率が負の一定の曲面の2-ソリトンというクラスに関する研究で、共同研究により、特異点論的に重要な特徴線(ridge線、flecnodal曲線)を具体的に決定し、美しいグラフィックスによる可視化にも成功した。さらに、昨年度までで得られたこの曲面のクラスの分類が大域的な性質においても意味を持つことを確認できた。また、離散微分幾何学の分野でも研究を進め、共同研究により、片方の主曲率が一定になるような離散曲面に関する研究成果をまとめ、CAGDという雑誌に論文が受理された。研究内容B. に関しては、共同研究で、特別な模様を持つ曲面の射影に関する曲面復元問題への新しいアプローチを見出し、arXiv:2310.05087として論文化し、現在学術雑誌への投稿を行っている。また、本研究課題の統計学への応用課題を新しく見出すことができており、混合分布を写像(曲面などを含む)を通して研究することにより、峰の数や局所的な歪みをわかりやすく可視化できることに気がついた。現在、最も単純な場合に関して対象となるような写像の微分同相型の分類という明示的な結果を得ることができており、これを統計学の文脈でどのように応用すべきかを検討中である。上記の研究成果の一部を国内研究集会で発表し、国内外の研究者と情報交換を行なっている。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)
Computer Aided Geometric Design
巻: 111 ページ: 102289~102289
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Computer Methods and Programs in Biomedicine
巻: 236 ページ: 107544~107544
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