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今年度は3編の論文が国際雑誌に掲載され,また韓国での発表を含む2件の国際研究会で講演を行なった。 最終年度は,香川大学の宮崎隼人氏と行なってきた時間減衰する磁場中シュレディンガー方程式の非線形修正散乱作用素の構成に成功し,この研究に関する論文が Nonlinear Analysis に掲載された。また,東京理科大学の石田敦英氏と逆2乗冪のポテンシャルと時間減衰調和振動子がついた線形散乱問題を考察し,論文を投稿し,掲載許可を頂いている。この論文では代表者が以前に行なったStrichartz 評価式を大きく改良する事が出来た為,今後は非線形への応用が期待される。また大阪大学の水谷治哉氏と長距離ポテンシャル付き非線形シュレディンガー方程式の修正波動作用素の構成についての研究を行い,これに関する論文が Transactions of the AMS に掲載された。本結果は2,3次元のみであったが,水谷氏とこの結果を1次元に拡張し論文として纏めた。この結果も掲載予定である。最後に宮崎氏と北海道大学の眞崎聡氏とでStrauss冪以下での一般の非線形項を持つ非線形シュレディンガー方程式の時間大域解の構成とその散乱について論文として纏め,Mathematische Annalenに掲載された。 本研究期間5年を通して15本の論文を国際紙に掲載する事ができ,特にフランス Dimassi氏,Petkov氏との共同研究を成功出来た事は,大きな成果であると考えている。また国内外の研究会で多くの研究発表を行う事が出来た。本研究を通して,国内では十分な共同研究を生み出せたのではないかと自負しており,また近年では韓国の研究者と継続的な研究打ち合わせを行なっており,また研究会の相互開催などの話も進めており,国際共同研究の芽を出せて来ていると感じている。
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