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2023 年度 実施状況報告書

作用素環のモデル理論による解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K14336
研究機関愛知工業大学

研究代表者

増本 周平  愛知工業大学, 工学部, 講師 (30803861)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード作用素環 / 集合論 / フォンノイマン環 / モデル理論
研究実績の概要

本研究では,von Neumann環と呼ばれる作用素環に対して適切なモデル理論を発展させ,作用素環論において基本的な役割を果たす対象に対して集合論的な解釈を与えることで,集合論の技法や理論を応用できるような作用素環論の範囲を可能な限り拡大することを目標としている.前年度までの研究で,C.C.ChangとH.J.Keislerの意味においてモデル理論の真理値空間として適切な空間であって,かつ作用素環論と関わりが深そうなものとして,Hilbert空間上の半正定値縮小作用素全体の空間,Hilbert空間上の直交射影全体の空間,Banach*環上の正値線型汎関数のうち,特定の正値線型汎関数によって抑えられるようなもの全体,の3つを見出し,それぞれについて連続論理や量子論理との関係と,これらを真理値空間として採用した場合のモデル理論に特有の現象とを調べている.当該年度においては,これら3つのうち,特にHilbert空間上の半正定値縮小作用素全体のなす空間を真理値空間として採用した場合のモデル理論を考え,古典的なモデル理論と連続理論において構造の基本的な構成として共通に知られている方法を,新しいモデル理論に適用して得られる構造について,その基本的な性質を関数解析・作用素環論的な視点から考察した.また,作用素環論において既に知られている具体的なvon Neumann環の構成との関係や,既存の理論への応用可能性について検討を始めた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

von Neumann環を集合論的に扱うのに最適なモデル理論の構築という目標から見て,構造の構成や性質についての関数解析的な考察が深まっている.

今後の研究の推進方策

新しいモデル理論の作用素環論への応用可能性について,引き続き考察を深めていく.また,他の真理値空間を採用した場合のモデル理論の可能性についても検討していく.

次年度使用額が生じた理由

事業期間の初期に新型コロナウイルス感染症拡大の影響により多くの学会・セミナーがオンライン化したことで本来旅費として使用されるはずだった金額が持ち越されている.対面での開催や研究打ち合わせが増えてきたことで状況はほぼ健全化しており,今後もそうした旅費として主に使用する計画である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Categorical construction of intermediate Teichmueller spaces2024

    • 著者名/発表者名
      Shuhei MASUMOTO
    • 学会等名
      Prospects of theory of Riemann Surfaces
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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