細胞生物学や脳神経科学の分野で観察される空間大域的に影響を与える相互作用を動機として,適当な重み関数による合成積が課された数理モデルの数理解析を行った.本研究課題はこの積分付き相互作用の新たな応用例として,離散構造を保存する連続化法と空間方向の相互作用をもつネットワークの縮約法の研究成果を得た.前者の連続化法では,特性関数や合成積をもちいることで,空間離散なモデルを同値変形で連続化する方法論を提唱した.後者の方法論では,固有値問題を考えることにより,任意の因子数のネットワーク系を積分付き相互作用に縮約する方法論を共同研究者と提唱した.これらの研究成果を海外の査読付き学術雑誌に投稿し,出版した.
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