研究課題
二次元量子スピン物質SrCu2(BO3)2の超強磁場下における超音波物性に関する実験結果を投稿論文として投稿した。理論的なサポートはオランダとスイスのグループとの共同研究によって行なった。またレビュープロセスでのコメントに回答するために追加実験を行い、実験結果の再現性を確認した。論文は現在レビュー中である。他にもGdRu2Si2における超音波測定を行い、これまでに報告されていた相図に加えて新たに2つの磁気相を発見した。これをGdRu2Ge2の相図と比較することでスキルミオン相の出現機構について議論する予定である。論文は現在準備中である。本研究課題に関連した研究成果として、カイラル分子性強誘電体BINOL2DMSOの超音波測定結果を報告した(J. Phys. Soc. Jpn. 2022、Editors' Choice)。また、パルス磁場中における超音波測定技術に関するレビュー論文を報告した(J. Appl. Phys. 2022)。また、有機超伝導体におけるFFLO状態の弾性定数の異方性を超音波測定から明らかにした(Nat. Commun. 2022)。また、SrCu2(BO3)2の低温強磁場下超音波測定を行い、磁化プラトー前に出現する特異な磁気状態を明らかにした(Phys. Rev. Lett. 2022)。また、カイラル磁性体Co9Zn9Mn2における超音波測定から、室温付近まで維持されるフォノンの非相反物性を報告した(Phys. Rev. Lett. 2023, accepted)。本研究で開発した実験手法は多彩な物質に応用可能であり、今後も持続的な研究成果が期待される。
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