研究成果の概要 |
パルス強磁場下超音波計測によりCeTIn_5とLaTIn_5 (T = Co, Rh, Ir)の弾性定数および超音波吸収係数を網羅的に測定し,磁場によって誘起される電子系の相転移と結晶対称性の破れを調べた.CeRhIn_5の電子ネマティック(EN)相では正方晶D_4hのB_1g対称性の弾性定数が異常を示した一方で,LaRhIn_5では異常が観測されたなかった.この結果は,Ceの4f電子がEN相転移に寄与することを示している.他方,CeIrIn_5やLaIrIn_5はEN相を示唆する弾性異常は観測されなかった. これらの結果から,CeRhIn_5の2次元性が強いp-f混成の重要性を解明した.
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