粒子状のトポロジカル磁気構造である磁気スカーミオンについて、これまで注目を集めていた固定質点近似される線形運動ではなく、あらたに長距離集団運動を示す非線形応答についての研究を進めた。既存の群速度と分布勾配の定量的なモデルの構築に加え、スカーミオン個数制御手法を新たに検証した。これらを用いて、物理リザーバーに要求される(i)多次元性、(ii)メモリ効果、(iii)非線形性の3つの特性を担保することで、磁気スカーミオンをもちいたリザーバーコンピューティングを初めて実証した。加えて、高温・低磁場下で有効なスカーミオン安定材料の開発と、高効率駆動に向けた異方性トルクの生成研究も行われた。
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