液体内部に気泡が多数押し込められたものを泡沫(foam)と呼ぶ.泡沫は液体と気体両方の性質を持つため高い機能性を実現し,それを利用した様々な製品が我々の日常生活に多くみられる.しかし,泡沫のマクロな動的挙動は,泡沫内のミクロな構造変化とカップリングしており,泡沫の物理的理解には至っていないのが現状であった.本研究課題では,ミクロとマクロな視点から,泡沫の滴の重力下での動的挙動を調べた.その結果,泡沫中で排水された液体がちぎれる「ピンチオフモード」と「非ピンチオフモード」を発見し,その境界は実験と理論から明らかにした.
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