近年、ペタワット級出力の高強度レーザーにより生成されるプラズマの研究が世界的に進められている。本研究では、レーザー光照射下で起こるミクロな光吸収・電子加速過程から、イオンを含めたプラズマ全体のマクロな運動までの統合的理解を目指した理論・シミュレーション研究を行った。ピコ秒を超える光照射下では、電子運動の統計的性質と自己生成電磁場の発展によって、イオンの最大エネルギーとレーザー光から高速イオンへのエネルギー変換率が高くなることを解明した。本成果は光量子ビーム生成や制御核融合などの応用技術につながる知見を提供するものである。
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