本研究では、湯川相互作用(ヒッグス粒子と通常粒子の間に働き、質量を生み出す力)における統一的なCP対称性(粒子反粒子の間の対称性)の破れをもつ世代構造を探索した。結果、diagonal reflection symmetriesという標準模型における新しいCP対称性を発見した。
これはCPの破れを最も軽い第1世代のみに限定するもので、four-zero textureという世代構造と組み合わせることで現在観測されているクォーク・レプトンの質量と混合行列を説明し、現在観測されつつあるニュートリノ振動におけるCPの破れを予言できる。この一般化されたCP対称性のさまざまな現象論的展開を行なった。
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