研究課題
若手研究
太陽の内部構造はこれまでの理論・観測からよく推定されているが、その結果生成される熱対流、さらには差動回転が観測を説明できないことが「熱対流の難問」として知られていた。本研究では、大規模シミュレーションにより、太陽の「熱対流の難問」に挑戦し、差動回転の部分について解決することができた。富岳を用いた計算を実施することにより、太陽内部ではこれまで考えられていたよりも磁場が強いこと、その磁場が角運動量輸送に大きな役割を果たしていることを明らかにした。
太陽物理学
太陽は活動的な恒星であり、その活動は磁場により維持されている。太陽の磁場活動を理解するためには、太陽内部の乱流構造を理解する必要があるが、これまでは観測と理論に大きな乖離があり、我々の理解を阻んでいた。今回の研究では、太陽内部を50億点以上で分解するような超大規模シミュレーションに挑戦し、その結果観測と理論の乖離を解決することができた。この成果により、今後、太陽活動の根元に迫るような研究が可能になるだろう。