南米チリにあるALMAを主に用いた観測的研究と化学反応ネットワークシミュレーションを組み合わせ、大質量原始星周囲の炭素鎖分子の生成・破壊メカニズムについて研究を行った。炭素鎖分子の一種であるHC5Nを3つの大質量原始星周囲で検出し、その分子が温度が100 K以上の領域に存在することを示した。化学反応ネットワークシミュレーションの結果も組み合わせ、大質量星周囲の炭素鎖分子の生成メカニズムが低質量星周囲で見つかっていたWarm Carbon-Chain Chemistryではないことを示し、新たにHot Carbon-Chain Chemistryを提唱し、大質量原始星周囲の化学的多様性を示した。
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