JAXAの探査機はやぶさ2が訪れた小惑星リュウグウはそろばんの珠のような形状をしている。多くのそろばん珠形状をした小惑星は高速自転をしていることから、高速自転による変形でそろばん珠形状になったと考えられている。我々はそろばん珠形状形成の条件を調べるため、高速自転変形過程の数値シミュレーションを実施した。その結果、そろばん珠に変形するためには70度程度以上の高い実効的摩擦角と数日程度以下の速い自転加速度が必要であることが分かった。また変形の際に放出された破片はその後衛星として集積するため、そろばん珠形状をした小惑星は衛星を持つ可能性が高いことが分かった。
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