研究課題
若手研究
本研究は,高分子複合材料の微視構造内における非定常な温度場と変形場の連成挙動,およびそれを反映した巨視的構造の熱・機械連成特性を評価するための計算均質化理論,および関係するマルチスケール解析手法を構築した.結果として,熱超弾性複合材料の熱・機械連成問題を通して,両スケールにおける時刻歴の温度場と変形場を高精度に予測可能であることを示した.
計算固体力学
本提案手法では,「非定常」な複合材料の熱・機械連成挙動を微視・巨視構造レベル双方で高精度に予測することが可能である.そのため,微視構造レベルで局所的に温度が蓄積し,それによる残留応力が問題となる充填ゴムや繊維強化樹脂の強度評価を高精度に実施することが可能である.また,トポロジー最適化手法との組み合わせによってこれらの弱点を克服するような微視構造のデザインも可能になる.したがって,本手法は実用面においても極めて有用であるといえる.