本研究は、短パルスレーザ電解複合加工による複合表面の創成を実現することを目的とし、硫酸銅水溶液中で低電流を流しながら、レーザ照射を行うことで、レーザ照射のみでは困難な厚さのマイクロライン状の銅の析出を実現した。一方で、塩化ナトリウム水溶液中でレーザ照射を行いながら電解加工を行うことで、加工が困難な難削材のチタンに対して、安定かつ高能率なマルチスケール加工を実現した。以上より、除去加工および付加加工のそれぞれに適切な電解液を選定し、陽極と陰極を変え、レーザ照射のエネルギ密度を制御することで、マルチスケールの除去加工と付加加工を実現する短パルスレーザと電解加工の複合加工技術を開発した。
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