研究課題
本研究では,2軸直交ステージと6軸産業用ロボットによる8軸制御システムを構築し,その運動学的冗長性を活かすことにより,機械加工に必要となる各関節軌跡指令の最適化を目的とする.とくに高速高精度な軌跡制御を実現するために,(1)所望の作業空間における位置姿勢誤差を考慮した工具軌跡の補間,(2)機械加工に必要な高い剛性および可操作性を維持する関節角度の選択,ならびに(3)機体振動を低減する速度プロファイルの生成を行い,これら3項目の同時最適化を実現する.最終年度である本年度には,遅れが生じていた昨年度購入予定であった6軸産業用ロボットを導入し,2軸直交ステージと合わせた8軸制御システムの構築を行った.昨年度に提案した剛性マップを用いた高い剛性および可操作度を維持する冗長関節角度選択法について,実機による検証を行い,その有用性を確認できた.加えて,産業用ロボットの姿勢に依存する機体振動の低減を目的として,速度指令の周波数成分に注目した速度プロファイル生成法を提案し,従来の台形加速度による軌跡生成法と比較して有用性を確認した.
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
International Journal of Machine Tools and Manufacture
巻: 175 ページ: 103862~103862
10.1016/j.ijmachtools.2022.103862
International Journal of Automation Technology
巻: 15 ページ: 621~630
10.20965/ijat.2021.p0621