研究課題
若手研究
本研究では,運動学的冗長性を持つ多自由度システムによる機械加工の高速高精度化を実現するため,新たに2軸直交ステージと6軸産業用ロボットによる8軸制御システムを構築し,機械加工に必要となる関節軌跡指令の制御法を構築した.提案した軌跡生成法により,ロボット手先の正確な位置指令軌跡の補間を可能とした.また,冗長関節の最適化制御により,位置決め精度の静的および動的成分の制御を実現し,姿勢により変化する固有振動数を考慮した速度プロファイル生成法を構築した.
加工学および生産工学関連
本研究では,産業用ロボットを機械加工へ応用するために重要となる工具軌跡と関節角度,そして速度計画について同時に考慮した高速高精度な冗長システムの軌跡生成手法を構築した.課題の一つであったシステムの剛性を高く保つことができるため,産業用ロボットを用いた機械加工の精度向上が実現できる.その結果,従来は複雑形状の部品加工に必要であった同時5軸制御工作機械を産業用ロボットに置き換えることが可能になり,生産性の向上が期待できる.