研究課題
若手研究
研磨加工は,優れた摩擦摩耗特性や美しい外観などを創成できるため,ものづくりにおいて重要な加工技術である.本研究では,金型や装飾品といった複雑形状に対する研磨技術として期待されるジャイロバレル研磨の理論構築に取組んだ.本研究では,加工面での研磨メディア(小形砥石)挙動の評価技術を開発した.また,加工面でのメディア挙動に基づき,湿式条件では研磨メディアの目詰まりを抑制できるため,乾式条件と比べ大幅に研磨特性を向上できることを明らかにした.
生産加工
バレル研磨は,研磨メディアによる加工物の材料除去の繰り返しにより進展する.このため,本研究成果の一つである加工面での研磨メディア挙動の評価技術を活用することで,バレル研磨の理論構築が大きく進展すると考えられるため,本研究成果は高い学術的意義をもつといえる.また,理論構築の進展により,優れた特徴をもつバレル研磨の産業利用を妨げる主要因である試行錯誤からの脱却も期待できる.このため,職人による手磨きの置換えを進めることが可能であるため,本研究成果は高い社会的意義ももつといえる.