本研究では、高信頼性湿度センサの素材開発を目的として、PAA被覆CNT粒子の製造技術を援用して超高濃度CNT複合PI薄膜を作製し、その機械的特性を評価した。PAA被覆CNT粒子を溶媒中に分散させたPAA/CNT分散液を作製し、スピンコート法で成膜した後に溶媒を揮発させることで薄膜化し、CNT複合PI薄膜を作製した。さらに、CNT複合PI薄膜の引張試験を行い、機械的特性とCNT含有量との関係を評価した。引張試験の結果、CNT含有量が0-20wt%の試験片において延性領域が維持されていることがわかった。これは、本研究で作製したCNT複合PI薄膜が良分散状態であることを示唆している。
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