本研究では、熱変形を予測可能な簡易な式を少数箇所の温度測定値から導き、all pair法による実験計画を活用した少数回の試験により、熱変形誤差を補正する方法を提案する。まず,実験条件に基づいた解析結果から装置各部の熱変形を分析し、熱変形挙動を可視化した。また、実機試験における非線形な熱変形現象を主軸モータと装置各部の温度差で説明できることを明らかにした。以上より、all pair法で設定した実験条件と熱変形の関連性を確認できた。また、all pair法による実験計画と分析手法を確立し、工作機械実機での試験で予測式の精度を評価し、試験回数を削減できることを確認した。
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