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2020 年度 実施状況報告書

燃焼合成によるナノ粒子三次元構造制御技術の確立と担持金属触媒への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20K14665
研究機関東京工業大学

研究代表者

長澤 剛  東京工業大学, 工学院, 助教 (80824010)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード燃焼合成 / 火炎噴霧熱分法 / ナノ粒子 / 構造制御 / 担持貴金属触媒 / 熱流体工学
研究実績の概要

初年度である2020年度は前駆体溶液を超音波振動で霧化して拡散バーナ火炎中へと供給するタイプの燃焼合成装置を用い(火炎噴霧熱分解法),火炎温度および前駆体濃度が白金/セリアナノ粒子の構造に与える影響を調査した.火炎温度一定で前駆体濃度を変化させたところ,濃度の現象に伴ってセリアの粒径は減少する一方,白金の粒径は大きく影響を受けないことが明らかとなった.また前駆体濃度一定で火炎温度を変化させたところ,高温条件においては10nm以下の細かい粒子が主に生成され,低温になるにつれて100nm程度の大きい粒子の生成が支配的になる傾向が見られた.これらに加え,低温においては多結晶構造を有するセリア粒子が多く確認され,また白金粒径は低温ほど小さくなることが明らかとなった.以上の結果をもとに,気相反応による粒子生成ルートと液滴からの生成ルートそれぞれにおける粒子生成メカニズムの考察を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は火炎噴霧熱分解法において,温度および前駆体濃度が白金/セリアナノ粒子構造に与える影響を明らかにし,粒子生成メカニズムに関する理解を深化させることができた.また得られた結果をまとめ,国際学術誌に投稿中である.このため,研究はおおむね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

粒子生成メカニズムへの考察を深めるために,レーザー回折を用いた液滴径分布の計測を行い,これらの情報より単一液滴モデルを用いた粒子生成過程の考察を行う.またこれまで得られた粒子を用いた比表面積測定,触媒活性試験,耐熱凝集試験等の材料的な評価も進め,火炎条件と生成メカニズム,および粒子構造を触媒性能を関連付けて理解することを目標に研究を進める.

次年度使用額が生じた理由

国際会議が新型コロナウィルスの影響により中止になった.また,一部購入予定であった装置は研究室内の別の装置で代用可能となったため,次年度使用額が生じた.使用計画としては,別の国際会議への参加費,装置改良費,分析機器用備品購入費,および外部分析依頼費に充てる予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] バーナ拡散火炎を用いた燃焼合成による白金/セリアナノ粒子の構造評価2020

    • 著者名/発表者名
      松本 魁,長澤 剛,佐藤 進,小酒 英範
    • 学会等名
      第58回燃焼シンポジウム

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公開日: 2021-12-27  

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