多種の情報機能と,人に似た外観と感触を備えるアンドロイド用皮膚の実現を目指し,皮膚材料内で磁性エラストマと共振回路から構成される触覚センサ機能と共存可能な皮膚変色機能方式の検討と,骨格構造の改良と感性評価を実施した.変色機能については,骨格面に実装する電子素子と,皮膚表面層に混合する変色体,および,電子素子と表面層の間の変色調整層の構成の組み合わせを多数試し,組み合わせによって表面の変色の強度と違和感のバランスが変わることを確認した.また,骨格構造については,先だって実施したアンドロイドハンドの感触についての半構造化インタビューで明らかとなった関節可動域についての違和感を解消するための改良を実施した.この結果,関節可動域についての違和感は解消され,新たに別の違和感をインタビューで拾い上げることができた.
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