従来のC帯の光送受信器を用いてS帯やL帯の光信号を生成する技術として,波長分割多重された光信号を光のままで一括して波長変換する技術の研究開発が行われている.全光波長変換技術は高非線形ファイバを用いた手法が提案・実証されているが,小型化・集積化が困難な点が課題である.近年,光集積化が可能で,従来の窒化シリコン導波路よりも高い非線形性を有するシリコンリッチ窒化シリコン(SRN)導波路の試作例が報告されている.本研究では,SRN導波路のモード解析および設計を行い,SRN導波路を用いた64チャネル×64 Gb/s QPSK信号の全光波長変換の検討を,計算機シミュレーションにより行った.
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