本研究にて開発したエネルギー回収型電波吸収体は,電波抑制としての機能に加え,アンテナとして電力を取り出すことが可能であるため,高架下等悪環境におけるETCシステムの混信抑制などのマイクロ波帯への適用に加え,環境センサ等低消費電力デバイスの電力供給源として活用できると考える.また,ミリ波帯などの高周波問題や,空間伝送型ワイヤレス電力伝送への応用が可能であり,特に高出力の無線エネルギーを用いるシステムに対し,周辺無線機器への影響を抑制しつつ無駄となる電波を回収する技術として,電波利用の更なる拡大につながるといえる.
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