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2021 年度 実施状況報告書

自律移動ロボット群のリアルタイムスケールフリー制御

研究課題

研究課題/領域番号 20K14766
研究機関九州大学

研究代表者

山本 薫  九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20834104)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード群制御 / 群ロバスト性 / 群モデル / Algebraic connectivity / フォーメーション制御
研究実績の概要

令和3年度は,当初の目標であった,スケールフリーネットワーク制御の枠組みへのモデル予測制御の導入をおこない,移動ロボット群制御における有効性を確認した.特に,Reynolds, Vicsek, Cucker, Smaleらにより提唱された従来の群モデルを,「モデル予測制御による群ナビゲーション」により適した形へと発展させ,新たな群制御則を提案した.具体的には,各ロボットの進行方向や相対距離に応じた重みづけに加え,リーダーロボットを起点とする階層構造の導入や,各ロボットが有する情報の重要度の概念の導入をおこなった.数値シミュレーションによりその有用性を確認した.

また,群を構成するロボットの離脱について,いくつかの特定のフォーメーションにおいては,離脱するロボットが群のどこに位置しているかによって,群制御のロバスト性を悪化させる場合と全く影響を与えない場合があることを発見した.この現象について,いくつかの定理および数学的な証明を与えた.

以上の結果はそれぞれ令和4年度に開催される国際会議にて発表予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

モデル予測制御の導入,リアルタイム性の検討については,申請時に予定していた通り,PANOCを用いた実装と数値シミュレーションによる検証まで完了した.また,構成要素の離脱による影響の検討についても,移動ロボット群によく見られるフォーメーションにおいて,成果が得られた.令和2年度のストリングトポロジーにおける成果も併せ,令和3年度中に国内会議にて3件の発表を行い,国際会議3件に投稿した.以上より,おおむね順調に進展していると判断する.

今後の研究の推進方策

令和4年度は,令和3年度の成果をもとに,地上移動ロボットおよびドローンを用いた実証実験により手法の有用性とリアルタイム性の検証を行う予定である.また,群ロバスト性の結果をより一般的なネットワークへと拡張させる.本研究課題の最終年度でもあるため,対外発表を積極的に行う予定である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Algebraic connectivity of layered path graphs under node deletion2022

    • 著者名/発表者名
      Ryusei Yoshise, Kaoru Yamamoto
    • 雑誌名

      arXiv preprint arXiv:2204.00356

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.48550/arXiv.2204.00356

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Flock navigation with dynamic hierarchy and subjective weights using nonlinear MPC2022

    • 著者名/発表者名
      Aneek Nag, Shuo Huang, Andreas Themelis, Kaoru Yamamoto
    • 雑誌名

      arXiv preprint arXiv:2202.11331

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.48550/arXiv.2202.11331

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 次世代モビリティと持続可能な社会の実現に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      山本 薫
    • 雑誌名

      計測と制御

      巻: 60 ページ: 509~513

    • DOI

      10.11499/sicejl.60.509

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pure pursuit法を用いた移動ロボットにおける滑らかな障害物回避手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      築城 大知、坂口 聡範、越智 亮太、山本 薫
    • 雑誌名

      自動制御連合講演会講演論文集

      巻: 64 ページ: 746~750

    • DOI

      10.11511/jacc.64.0_746

  • [学会発表] Pure pursuit法を用いた移動ロボットにおける滑らかな障害物回避手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      築城 大知, 坂口 聡範, 越智 亮太, 山本 薫
    • 学会等名
      第64回自動制御連合講演会
  • [学会発表] 複数クアッドコプター近接飛行時の乱流に基づく相互干渉分析を目的とするPIV計測2021

    • 著者名/発表者名
      上村凌雅, 坂口聡範, 越智亮太, 山本薫
    • 学会等名
      第40回計測自動制御学会九州支部学術講演会
  • [学会発表] Pure pursuit法を用いた移動ロボットにおける滑らかな障害物回避手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      築城大知, 坂口聡範, 越智亮太, 山本薫
    • 学会等名
      第40回計測自動制御学会九州支部学術講演会

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公開日: 2022-12-28  

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