研究実績の概要 |
令和3年度は,当初の目標であった,スケールフリーネットワーク制御の枠組みへのモデル予測制御の導入をおこない,移動ロボット群制御における有効性を確認した.特に,Reynolds, Vicsek, Cucker, Smaleらにより提唱された従来の群モデルを,「モデル予測制御による群ナビゲーション」により適した形へと発展させ,新たな群制御則を提案した.具体的には,各ロボットの進行方向や相対距離に応じた重みづけに加え,リーダーロボットを起点とする階層構造の導入や,各ロボットが有する情報の重要度の概念の導入をおこなった.数値シミュレーションによりその有用性を確認した.
また,群を構成するロボットの離脱について,いくつかの特定のフォーメーションにおいては,離脱するロボットが群のどこに位置しているかによって,群制御のロバスト性を悪化させる場合と全く影響を与えない場合があることを発見した.この現象について,いくつかの定理および数学的な証明を与えた.
以上の結果はそれぞれ令和4年度に開催される国際会議にて発表予定である.
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