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2021 年度 実績報告書

液晶光配向材料への偏光ホログラム多重記録を用いた偏光渦モード分離・検出素子創製

研究課題

研究課題/領域番号 20K14789
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

坂本 盛嗣  長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (60757300)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード偏光渦 / 液晶偏光回折格子 / 光多重通信 / モード分離 / 光配向 / ホログラフィ
研究実績の概要

次世代の光通信技術として現行の通信容量を飛躍的に向上させることが期待されている偏光渦のモード多重通信の実用化には、偏光渦の多重化状態をモード毎に分離・検出する工程が必要不可欠となるが、その技術開発は未だ本命手法が確立していない未成熟領域にある。本研究の目的は、液晶光配向材料への偏光ホログラム多重記録に基づいて、小型且つ多モード入力に対応可能な、偏光渦モード分離・検出素子を新規に提案・開発する事である。今年度の成果は以下の通りである。

1.2種類の偏光ホログラム組み合わせ素子を、多重偏光ホログラムへと拡張子、8つ以上の偏光渦モード分離を可能とするモード分離素子を数値シミュレーションにより設計した。現状で、16モードの偏光渦を同時に分離可能なホログラムを設計することに成功している。さらに、モード検出可能数と検出時におけるクロストークとの関係を数値シミュレーションにより解析し、8モード検出において-25dB以下の低クロストークを実現できることを確認した。また、高品位なモード分離素子を形成するために、偏光ホログラムを記録した光配向膜上への液晶塗布プロセスの改善を試みた。重合性液晶の濃度・スピンコートの回転数・熱処理条件を見直し、昨年度時点よりも液晶配向構造の欠陥部を低減することに成功した。

2.空間光変調器を用いた偏光渦発生光学系と、偏光渦の4モード分離装置を試作するとともに、光ファイバを用いた有線伝送の実験光学系を新規に構築した。しかし、当初計画では偏光渦の伝送実験及びファイバ出射光の偏光渦モードスペクトル解析を行う予定であったものの、光学系の構築とモード分離装置の試作に時間を要し、伝送実験までは至らなかった。本研究で得られた成果をもとに、今後伝送実験へと進めていくことを計画している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hybrid polarization grating for mode detection of vector beams2021

    • 著者名/発表者名
      M. Sakamoto, Y. Kaneko, Y. Kakedo, K. Noda, T. Sasaki, M. Tanaka, T. Sakai, Y. Hattori, N. Kawatsuki, and H. Ono
    • 雑誌名

      Optics Express

      巻: 29 ページ: 27071-27083

    • DOI

      10.1364/OE.433998

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 偏光渦を用いたファイバセンシングの理論的検討II2022

    • 著者名/発表者名
      比嘉悠介, 坂本盛嗣, 野田浩平, 佐々木友之, 田中雅之, 小野浩司
    • 学会等名
      第69回応用物理学会春季学術講演会
  • [学会発表] クロスハイブリッド偏光回折格子によるベクトルビームモード検出2021

    • 著者名/発表者名
      掛戸優志, 坂本盛嗣, 金子裕亮, 野田浩平, 佐々木友之, 田中雅之, 酒井丈也, 服部幸年, 川月喜弘, 小野浩司
    • 学会等名
      第82回応用物理学会秋季学術講演会
  • [学会発表] Dammann-放射状波長板を用いたリング状光格子アレイの生成2021

    • 著者名/発表者名
      坂本盛嗣, 野田浩平, 佐々木友之, 岡和彦, 川月喜弘, 小野浩司
    • 学会等名
      第82回応用物理学会秋季学術講演会
  • [備考] 研究代表者個人ホームページ

    • URL

      http://sakamoto-optics-nagaokaut.net/Top.html

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公開日: 2022-12-28  

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