研究課題
光強度と波長情報を二次元可視化するフィルタレス波長イメージセンサの製作した.10×10にアレイされたセンサを列と行方向で制御可能な読み出し回路設計し,本学のLSI工場にて5.0μmルールのCMOSプロセスで製作した.アレイセンサは1nmの波長を識別できることを確認した.複数の蛍光を同時に検出する多重蛍光染色などの細胞分析などの応用に期待される.令和3年度まで製作したフィルタフリー波長センサは光波長による電流比率は,各波長(λ:450-800nm)のシリコンへの吸収深さに依存しており,これらの結果を用いて応用研究を行った.①3種類の蛍光試薬に励起光を照射し,センサの電流比率から各蛍光試薬の定量化に成功した.②分子の吸着によるLSPRバイオセンサの透過スペクトル変化を計測することで,ウイルスの検出が可能な新しいバイオセンサシステムの検討を行った.COVID-19のS-protein RBDの検出を行い,100 pg/mlから10 ng/mlの濃度変化に伴い,センサにおいて0.012から0.094までの出力電流比率の変化が得られ,提案するシステム用いてS-protein RBDの定量測定が可能であることが実証された.③レジオネラ属菌の識別の検討を行った.青色蛍光を発するLegionella dumoffii,赤色蛍光を発するLegionella erythraの蛍光強度の時間依存性をこのセンサで観測することに成功した.④農業現場での応用に向けた小型クロロフィル測定システムを提案・製作し,Chl a/bの計測を行った.トマトの葉からChlを抽出し,透過光スペクトルとセンサ電流比率を比較した結果,Chl a/bの違いによる透過光スペクトルの重心波長に応じたセンサ特性の相関性が検証された.
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