研究課題/領域番号 |
20K14818
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研究機関 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
青木 崇 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震減災実験研究部門, 特別研究員 (20870017)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 振動台実験 / 映像撮影 / 加振波形 / 事前防災 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、コロナ禍に対応した新しい生活様式を見越した体験方法について検討を行った。具体的には装着が必要となるVRゴーグルの使用を前提とした360°の撮影ではない体験型の方法について、大型ディスプレイへの投影とそれに沿ったシナリオベースで被験者が能動的に体験することなどについて打合せを行った。実施には費用的に実施が難しい点はあるが実施可能な範囲について検討を行っている。 また、防災科研所有の大型耐震実験施設にて加振可能な地震動の整理を行い、実際の撮影用の実験で実施を考えている波形において振動台のテスト加振を行った。テスト加振は、入力地震動と出力波形の比較を行い波形の再現性について報告書としてまとめた。また、ユニットハウスの加振実験を行う企業への協力を依頼した。また、予備実験に相当する令和3年度に使用するユニットハウスと同型の試験体による加振実験を2度実施、その工程および実験に際しての問題点についての洗い出しを行った。これにより、ユニットハウスを振動台へ締結するための治具については実績があるものを使用することができ、ユニットハウスの許容耐力についても把握することができた。 これらの知見を活用し、令和2年12月末につくば大型耐震実験施設での実験の申し込みを行い、運営委員会による審査を経て、令和3月10月に実験を行うことについて了承を得た。 市販カメラによる計測方法についても小型の実験を行い、その性能について検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度である令和2年度は、過去行われた実験の集計を行うとともに、1軸振動台で加振可能な波形種別および精度の検討を行いつつ、実験研究計画を策定したため、概ね順調に進展している。また、計測方法についての検証を行った。 撮影についての打ち合わせを行い、新型感染症対策を考慮し、装着を必要とするVRゴーグルの使用に拘らず、幅広い方法について体験方法を検討している。 また、1軸振動台にて加振実験の申し込みを行い、運用委員会の夜審査結果により、令和3年10月に加振実験を行う承認を得た。申請時は年度初めの実験を希望していたが、施設の運用調整により実験実施期間が10月となった。実験までに期間が開いたことから、計測内容については改めて検討を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年10月に実施予定の加振実験において映像取得を行う。得られた映像を編集、構成を行い、令和4,5年度に学校法人に協力いただき、被験者実験の実施を推進していく映像を用いた被験者実験を実施する。
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