研究課題
若手研究
嫌気性消化におけるバイオガスの増産と下水汚泥処理プロセスにおけるエネルギー自給率をともに最大化させる熱処理条件を明らかにするために、令和2年度には下水汚泥に熱処理を行ったケースについて、令和3年度は消化槽に食品系廃棄物を受け入れるケースについて検討を行った結果、バイオガスコジェネレーションと熱処理技術を融合した低炭素社会に向けた合理的な下水汚泥処理システムの設計に資する研究成果が得られた。
土木環境システム
本研究で得られた、100℃以下の低温域での下水汚泥や食品廃棄物の熱処理に関する可溶化効果およびバイオガス生成ポテンシャルに関する知見や、様々な条件で熱処理を行った汚泥処理システムにおけるエネルギー効率と環境影響評価のケーススタディの結果は、発電排熱の効率的な活用方法に関する指針として利用可能であり、低炭素社会に向けて下水処理や下水汚泥処理過程で使用されるエネルギーの削減や将来的にエネルギー自給型の下水処理システムを目指す取り組みに貢献するものである。