本研究によってライフサイクルを通した補修リスクの推定およびそれに伴う負荷の推定が建物の設計時点で可能となると考えられる。そのため補修の少ないデザインへの設計変更などが可能となり、建物の長寿命化や補修負荷も含めたサスティナビリティの向上が期待される。また補修リスクの推定を通して劣化が発生しやすい箇所を明らかにすることで、調査・診断の効率の向上も期待できると考える。最後に補修負荷の推定においては、既存の建物に適用することで、継続利用と建替えによる効率比較も可能となることで、経済性・環境負荷の双方の観点から建物管理の意思決定が可能になると考えられる。
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