本年度は、所属機関の異動にともなう業務の多忙および研究計画の見直しの必要性により、補助事業機関を延長して実施したものである。昨年度までに実施できていなかった資料収集および成果発表など以下の点の作業をすすめた。1) 江戸の個別町研究として四谷塩町一丁目を題材とした分析作業を、東京都江戸東京博物館に所蔵される史料をもとにすすめ、論文「江戸の町屋敷類型と町住民」と題して『日本建築学会計画系論文集』への投稿を行った(現在審査中)。2)昨年度からすすめていた「江戸城堀の維持管理と存続形態」を英語化を完了し、Japan Architectural Review (JAR) への投稿の準備作業をすすめた。3) 本研究成果を「インフラ」『日本近世史を見通す4 地域からみる近世社会』(吉川弘文館)に発表した。4) これまでの成果をもとに17世紀後半のインフラ(とくに堀川や澪筋)の維持管理をとおして、江戸の水環境に関する分析をすすめた(次年度の日本建築学会PDにて報告を予定)。5) 東京都公文書館・国立国会図書館等にて明治期の東京のインフラ関連の資料収集を複数回実施した。
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