現代の建築や都市を考えるためには、現在の状況を形作った近代の時代を捉えなおす必要があり、その再検証が様々な形で進められている。本研究成果の学術的意義は、その再検証に寄与する点にある。スペインの近代建築運動、特に都市を重要なテーマとして建築提案や都市計画提案を行っていた当該集団の、研究の土台となる資料を得られたことで、建築論・都市論の今後の発展に貢献し得ると考える。加えて、本研究成果は、都市問題における建築的解決の一端を明らかにすること、つまり、豊かな都市・生活環境の提案に繋がるという点で社会的意義を有すると考える。
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