研究課題/領域番号 |
20K14940
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
樋渡 彩 近畿大学, 工学部, 講師 (90793696)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ラグーナ / 古代ローマ / アクイレイア / アルティーノ / ヴェネツィア / ラヴェンナ |
研究実績の概要 |
i) アドリア海沿岸の対象地全体の考については、4世紀または5 世紀前半に最後の修正が行われたとされる地図をもとに都市の位置を確認した。タブラ・ペウティンゲリアナ(Tabula Peutingeriana)と呼ばれるローマ帝国時代の道路地図で、ローマから四方八方に赤い線が描かれており、ローマの街道が各地に伸びていることがわかる。この地図からイタリアの中部に横たわるアペニン山脈を読み取ることができ、ローマ街道がアドリア海側の海岸に沿って通っていたことがわかる。この地図を用いて、アドリア海側に位置するファーノからアクイレイアまでどのような都市が描かれているか把握した。アクイレイアは、城壁のある都市が描かれ、この地域一帯で最も強調して描かれていることが読み取れた。また、当時の河川の河口がどの辺りにあったのかも把握することできた。 ii) 個々の都市およびその周辺の考察では、ヴェネツィアのラグーナに注いでいたバッキリオーネ川流域とピアーヴェ川流域を中心に考察した。この成果の一部を2021年3月に日本建築学会中国支部で発表した。発表タイトルは「古代バッキリオーネ川流域における居住地の位置に関する考察」と「ピアーヴェ川流域における集落の立地に関する歴史的考察」である。 また、アルティーノやコマッキオの博物館史料から古代の状況を把握することができることがわかり、今後情報を収集する予定である。グラード、カオルレ、ラヴェンナについては引き続き資料を収集する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響により現地調査および現地で史料収集できないことで、当初より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在進めている一連の研究を報告書としてまとめる予定である。その報告書に史料を掲載するため、掲載許可を申請する必要がある。 また研究成果の一部を建築学会大会で発表する予定である。題名は「マッツォルボにおける空間構造に関する歴史的考察」と題して日本建築学会(2021年9月)である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、必要な調査および史料確認が不可能となったため。
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