研究課題
若手研究
イタリア北部のアドリア海沿岸及びその周辺地域を対象として、河川や運河といった水路(航路)や、街道のような陸路と密接に結びついて形成された都市および周辺地域の在り方を考察した。アドリア海沿岸部、アドリア海に注ぐバッキリオーネ川流域、ピアーヴェ川流域、ポー川流域など地域を取り上げ、ローマ帝国やヴェネツィア共和国の影響を確認することができた。ヴェネツィア周辺に広がるラグーナ・ヴェネタについては、ラグーナの島々の形成過程を追いながら、周辺との関係を捉えることができた。
都市史
本研究は、古代から現代まで俯瞰するという時間的領域と、空間的領域のどちらも新しい試みである。空間的領域として、ヴェネツィアの形成と発展の本質を解読するためにヴェネツィアだけでなく、その周辺をとりまくラグーナ、さらにその背後に広がるテッラフェルマとの関係について考察する。また、グラードからラヴェンナまでの都市および田園も含めた一帯を俯瞰して捉え、それぞれの都市を位置づける新たな試みとなる。