毛細管力駆動の多孔質体熱流動系における核沸騰現象および濡れ制御特性を明らかにし,0.01 W/cm2級の低熱流束条件で動作可能な,超低熱流束ループヒートパイプ(LHP)技術の確立を本研究の目的とする。マイクロスケール赤外・可視観察装置および,顕微ハイスピード観察装置を用いて多孔体核沸騰現象観察を行い,加熱部の濡れ性が熱伝達係数に及ぼす影響,低熱流束条件で高い熱伝達性能が得られる多孔質体形状を明らかにした。本知見に基づき低熱流束LHPを設計・製作・評価し,最小熱流束0.02 W/cm2と従来技術に対して極めて低い熱流束条件での動作実証に成功した。
|