本研究の目的は、OHPが動作限界に至るメカニズムの全貌を明らかにし、予測モデルを構築することである。自励振動ヒートパイプ(OHP)の動作限界を引き起こす熱流動機構を明らかにするために、気液挙動が見えるようにガラス等の透明配管で製作したOHPについて、動作限界近傍での温度と圧力、熱輸送量を計測する。同時に高速度カメラで気液の動きや気液界面での現象を観察し動作限界メカニズムの仮説の検証を行う予定である。 研究中断までの約半年間に、可視化実験に供するOHPの設計検討を行った。OHPは一部(少なくとも1ターン分の加熱部、断熱部、冷却部)または全てをガラスで製作する。作動流体には、臨界温度と圧力が他の作動流体に比べて比較的低く取り扱い安いHFC-134aを用いる。実験は、動作限界に大きく影響すると考えられる作動流体の封入率を変えて行う。研究再開後はOHP製作と実験を開始する予定である。
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