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2021 年度 実施状況報告書

モニタリングデータを援用した信頼性解析による船体縦曲げ最終強度評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K14960
研究機関九州大学

研究代表者

藤 公博  九州大学, 工学研究院, 助教 (80790716)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード船体縦曲げ最終強度 / 信頼性解析 / 構造モニタリング / スミス法 / モンテカルロ法
研究実績の概要

2015年7月より発効された国際船級協会連合(IACS)が規定するタンカーとばら積み貨物船に関する調和共通構造規則(H-CSR)では,部分安全係数を導入することで一律かつ確定論的に船体縦曲げ最終強度を評価している.また,近年のデジタル化の風潮を受けて船舶海洋分野においても建造中・運航中を対象とした様々なモニタリングが実施され,生産効率の向上や船体ヘルスモニタリングを目的とした実測データの集積とビッグデータ化が進められている.
これを受け,本研究では,初期不整や腐食による板厚減耗,さらには,就航航路などが船体縦曲げ最終強度にどのように影響を及ぼすかについて,実測データを反映させた信頼性解析を通じて評価し,現行の確定論的な規則に代わる確率論を用いたより合理的なアプローチに基づく評価手法の確立を目指している.
2021年度には,2020年度に引き続き,船体横断面を構成する主な部材として,パネル付き補強材(縦方向に補強された部材),あるいは,パネル(横方向に補強された部材)を想定し,建造過程で生じる初期不整(初期たわみおよび溶接残留応力)や運航年数の増加に伴う腐食による板厚減耗などの不確定因子によって,これらの構造部材の耐荷力,すなわち,軸応力~軸ひずみ関係がどのように変化するかについて,非線形FE解析によるシリーズ計算を通じて検討を行った.また,上記の船体を構成する部材の耐荷力の低下が船体全体の強度(船体縦曲げ最終強度)に及ぼす影響を検討するためのプログラム開発に着手した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

船体縦曲げ最終強度に対する影響評価のためのプログラム開発が未完了のため.

今後の研究の推進方策

強度のばらつきの評価・荷重のばらつきの評価を経て,続いて,船体縦曲げ最終強度に関する信頼性評価を行う予定である.
その後,航行海域を考慮した縦曲げ荷重のばらつきの評価を経て,最終的には,船体縦曲げ最終強度に関する信頼性評価を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

学会等のオンライン開催に伴い,旅費等に係る支出がなかったため.2022年度に実験用の消耗品とより効率的に解析を進めるための計算機の購入に充てる予定である.

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公開日: 2022-12-28  

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