研究課題/領域番号 |
20K14984
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
長沢 敬祐 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (50758159)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | サプライチェーン / SDGs / CSR / 地方創生 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は現在企業が所有している施設・設備なども考慮したCSR・SDGsの実践へ向けたサプライチェーンの最適な設計・再設計モデルの開発とそれを用いた感度解析である.また,地方創生をモデルに取り入れ,企業と地域社会の共生を推し進められるモデルの開発を見据えている.本研究では,(a) 最適化モデリング (b)シミュレーションによる感度解析 (c)実際の企業のデータの処理と適用 の3つの方針を軸に多面的に研究課題に取り組む.本年度は特に研究調査・試作モデルの開発・研究発表などを行った. (a) 最適化モデリング:循環型サプライチェーンの設計および再設計の最適化の試作モデルの作成と求解を行った.既存のサプライチェーンを変更する場合のモデル作成やそれに対する評価指標の分析を行った.それに加え,業種や製品によって特殊な販売・流通・回収が必要な場合にモデルの適用範囲や変更の方針,得られる解の分析を行った (b)シミュレーションによる感度解析:(a)により求められた再設計された循環型サプライチェーンが地方創生など関係する評価指標にどのような影響をもたらすか分析を行った. (c)データの処理と適用:開示されているデータなどから設計した循環型サプライチェーン最適再設計モデルがどのようなパフォーマンスを示すかを検証した. (a)および(b)の結果と照らし合わせることで取得の必要なデータの選別を行ったほか,数値データの精度なども検証を行った.また,サプライチェーンにおける供給途絶や需要の変動があった場合のモデルと解の頑健さなどの感度の調査を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度であったが,CSR・SDGsを考慮したサプライチェーンの最適化モデルの開発およびシミュレーションモデルの開発や関係研究の調査は行えた.しかし,新型コロナウィルスにより世界経済から地方経済が大きく変化し,現在までのデータを今後も使用できるのか検証の必要性や地方創生についての再検討の必要性が確認された.また,国内外での学会の中止や外国への渡航制限も相まって,意見の調査および交換や情報の収集・更新が十分とは言い難い.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は今年度の最適化のモデルを更に発展させるとともに,シミュレーションによる感度解析を行う予定である.また,新型コロナウィルスによる企業環境の変化により,過去のデータや実例の適用が可能であるかの検証を行う.さらに,このような環境・社会情勢の変化・不確実性に対して強いサプライチェーンの設計・再設計モデルの提案に加え,地方創生も盛り込めるよう推し進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスにより国内外での学会の中止や外国への渡航制限も相まって,当初は旅費として計上していた金額を主として未使用額が生じた.今後の使用計画としては,新型コロナによる影響が予測できないため,コロナ鎮静後の学会計画を調整しつつ,資料・調査費・ソフトウェアや謝金での使用を視野に入れ,より研究の推し進める.
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