少子高齢化が進む日本では,土木建設工事の現場においても就業者数の減少による労働力不足が問題となっている.建設機械の完全な自動化にはまだ技術面・コスト面でハードルが高く,徐々に自動化されていく建設機械と作業者とが現場で共存していく必要があり,今まで以上に動的に変化していく工事現場の中での安全性は喫緊の課題である.土木建設工事現場のいつどこで危険事象が発生しているのかを知る必要があるが,経験を基にした定性的・主観的な検討しか行われていない.本研究の成果により,作業員の認知した危険事象の客観的な収集が可能になり,安全と効率を両立した現場の構築に寄与できる点で意義深い.
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