研究課題
若手研究
労働現場における作業姿勢の評価を簡便に実施するために,観察法の一つであるOWASに基づく姿勢評価システムを開発した.本システムでは,評価者がタブレット端末等のカメラで作業者を撮影し,画像中の作業者の各関節をタップすることで姿勢評価を実施する.これを実現するために,被験者実験によりOWASに基づく姿勢における関節の3次元座標を取得し,これを変換して求めた2次元座標を教師データとして機械学習モデルを作成した.その結果,約80%の精度で姿勢評価を実施できることが確認された.
人間工学
労働現場では腰痛などの筋骨格系障害が頻発しており,その主な要因は作業姿勢,取扱い重量,反復動作の有無などである.しかし,これらの要因による身体への影響を評価するには知識や機器,手間が必要である.本研究で開発されたシステムを使用することで,知識や特別な機器,手間がかからず作業姿勢を評価することができる.さらに,評価結果を分析することで,作業姿勢による負担が少ない,人にやさしい作業の設計に寄与することができる.