本研究では,固体高分子形燃料電池(PEFC)の正極触媒に用いられる白金(Pt)合金触媒の溶解劣化機構を解明するために,PEFC稼働環境下におけるPtと添加元素の溶解をin-situかつ同時に定量検出可能な測定手法を開発することに成功した.本手法をPt-銅(Cu)合金触媒に適用した結果,合金組成に応じて溶解機構が異なることを見出した.特に,合金へのCu添加量が75 at%まで増加すると,合金触媒から多量のCuが溶解することを明らかにした.その結果として,触媒の耐久性が著しく低下することを見出した.
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