研究課題/領域番号 |
20K15107
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 (2021) 東京工業大学 (2020) |
研究代表者 |
Huda Miftakhul 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教 (30836010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | サブナノ触媒 / 合金触媒 / デンドリマー / シクロヘキサン / 酸化反応 / アジピン酸 / 三元素 / PtSnCu |
研究成果の概要 |
合金サブナノ粒子は,触媒として組み合わせる原子の種類や組成を制御することによって配位子効果やアンサンブル効果が生じ,新触媒性能が発現する可能性が想定される。本研究は、DPA デンドリマーを用いて多元合金を精密合成し、直接アジピン酸(AA)へのシクロヘキサン酸素酸化反応を用いて触媒性能を評価した。実験によると Pt5Sn8Cu6 三元素は二元素(Pt5Sn14やPt5Cu14)と比べて高活性や高耐久性を示し、非常に高いAA収率52.3%、高い変換率79.1%を達成した。このような結果で、合金サブナノ粒子はナイロン-6,6の工業的な生産において新たな実用化可能な触媒として実証した。
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自由記述の分野 |
ナノ構造化学関連
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノ粒子より極小サイズのサブナノ粒子は、高い表面割合で分子のように振る舞いしているため、飛躍的に反応性が向上する一方、それ自身の熱耐久性が著しく低下するため、触媒用途の実用性が低いと認識された。本研究では、サブナノ粒子を合金化することで異種金属同士の相互作用による相乗効果で活性及び耐久性を向上し、実用化可能な触媒を実証した。 ナイロン-6,6の生産量は世界的に毎年4.7%伸びているが、工業的に収率が4-11%ものの、温暖化に起因するN2Oを放出する反応を利用されている。今回の結果で、合金サブナノ粒子は新たな実用化可能な触媒として実証されれば全世界のN2Oの放出を5%下げられるにつながる。
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