長鎖のリン脂質や脂肪酸と界面活性剤から成る二分子膜分子集合体の研究領域と応用事例は主に生物学的分野に偏っていた。二分子膜分子集合体の形態不安定性を活かした機能性膜調製は研究事例が少ない。本研究では化学工学的見地から、二分子膜分子集合体の調製に取り組み、水溶液中でのDA脂肪酸分子の分散・集合を分子レベルの単位操作として捉え、「連続相と分散相の組成比を高精度で調整することで、二分子膜分子集合体の形態不安定性」を膜材料の連続的な調製に応用することを目指した。本研究において、水中での膜材料の連続調製プロセスを確立することで、分子レベルでのビルドアップ型の機能性膜材料の合成に利用することが期待できる。
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