• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

トポロジカルな磁気構造を持つ室温磁性体の物性解明と新物質探索

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20K15164
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分29010:応用物性関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

軽部 皓介  国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (00755431)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードスキルミオン / アンチスキルミオン / カイラル磁性体 / フラストレート磁性体 / S4対称性 / 新物質開拓
研究成果の概要

本研究では、室温トポロジカル磁性体の物質開拓、物性解明を行った。まず、Co-Zn-Mn合金における頑強な準安定スキルミオン状態やスキルミオン格子の構造変化には、磁気異方性と、Mnスピンのフラストレート反強磁性相関がCoスピンに与える磁気的な乱れが重要であることを明らかにした。また、S4対称性を持つ新規室温アンチスキルミオン物質(Fe,Ni,Pd)3Pを発見し、アンチスキルミオンの安定性には容易軸型の磁気異方性と反磁場エネルギーの競合が重要であることを明らかにした。また、バルク単結晶においてノコギリ型およびフラクタルな構造を持つ磁区構造が発現することを発見した。

自由記述の分野

トポロジカル磁性

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究のCo-Zn-Mn合金の系統的な研究により、Mnのフラストレート磁性がスキルミオンを担うCoスピンに及ぼす磁気的な乱れがスキルミオンの準安定性や格子変形に重要であることが明らかとなり、Co-Zn-Mn系の複雑なスキルミオン状態の全貌が明かされた。また、本研究におけるS4対称性の室温アンチスキルミオン物質(Fe,Ni,Pd)3Pの発見は、これまでのD2d対称性のホイスラー合金のみにとどまっていたアンチスキルミオン研究のブレイクスルーとなり、アンチスキルミオンの複雑な安定化機構の解明にも繋がった。以上の成果は、室温(アンチ)スキルミオンを用いた磁気デバイスの実現に大きく貢献すると期待される。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi