本研究は,Li1-xNbO2という超伝導体が持つ二次元NbO2超伝導層が新たな特性や物理を提供してくれるのかを解明する研究である。 エピタキシャル薄膜を駆使した物性測定と薄膜電気化学反応を行うことにより,「本物質では理想的な強相関NbO2超伝導層が成り立っている」ことが証明され,「NbO2超伝導層が示す電子相の全貌を解明する」ことに成功した。 その結果,本物質の二次元NbO2超伝導層は,銅酸化物と類似した強相関シングルバンド構造を有し,層内のフラストレート磁性とそのゆらぎがCooper対形成に関わる新しい"強相関超伝導"の舞台となりうることが明らかになった。
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