本研究は利得狭窄を抑制し産業的に有用な高出力超短パルスレーザー光源を可能とする新規手法を提案するものである.数値解析の結果によって設計変更を余儀なくされ,研究期間中には実際の超短パルスレーザー増幅には至らなかった.しかしCW発振にてYb:KREW結晶を用いたレーザーとして最高の出力強度(138 W)を達成したうえ,7 kW/cm2の高い励起強度でも耐性を持つディスクモジュールを開発できたことは,高出力な超短パルスレーザー発振器及び増幅器の開発において大きな価値を持つと考える.今後は得られたディスクモジュールをもとに本来の目的である超短パルスレーザーの増幅とコンセプトの実証を目指す.
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