地球温暖化や化石燃料の枯渇などにより、原子力発電への依存は依然として継続している。この発電のボトルネックとしては、放射性廃棄物の地層処分の安全な実施があり、そのための基礎研究として、地層中の放射性核種の挙動は重要な研究対象である。また既に放射性廃棄物は世界的に多量に蓄積されており、その安全な処分にもこの研究は重要である。一方、これらの元素は微量でも健康影響があるため、その挙動予測には微量の化学種分析の確立が重要となる。本研究で開発した高感度なXAFS法の利用は、世界的にも最先端の研究内容であり、上記の放射性廃棄物の挙動評価に加えて、環境化学・資源化学の幅広い分野の発展に大きく貢献する。
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