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2022 年度 実績報告書

日本海東縁のガスチムニー構造を介したヨウ素の濃集評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K15216
研究機関東京海洋大学

研究代表者

尾張 聡子  東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (50846350)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードヨウ素 / ガスチムニー / メタン / ガスハイドレート / 間隙水 / 日本海 / ピストンコア / サブボトムプロファイラ
研究実績の概要

本研究の調査対象である海底地下構造「ガスチムニー」の位置と規模、構造内のヨウ素フラックスを明らかにするため、サブボトムプロファイラを用いた音響調査と柱状採泥を計画した。日本海の石川、新潟、山形県沖で6地点の採泥とし、各点において直行する音響探査測線を選定した。海洋調査にかかり、関連県の水産課、漁業協同組合連合会、漁協支所、総合支庁、海上保安庁、経済産業省への許可申請と周知を行った。本年度はヒートフロー型と標準型のピストンコアの吊下げ試験を行い、ワイヤ長、ワイヤテンションの確認を行った。ガスチムニー海域では、ガスハイドレートに関連する崩壊地形が発達する。海域の水深、急崖、地形の凹凸に合わせた仕様で高精度データを取得できるよう、サブボトムプロファイラのテストを行った。しかし、コロナウィルスの再拡大の影響を受け、採泥調査が実施直前に中止となった。ガスチムニー上での採泥と音響探査を実施できる船舶が限られていたため、年度内の他航海での調査実施は不可能であった。また、日本学術振興会海外特別研究員としての渡航に伴い、2022年11月より本課題を一時中断したため、10月までの研究成果である。
本年度は、スウェーデンリンネ大学との共同研究として、ガスチムニーが分布しない地中海から得られた、間隙水試料のヨウ素濃度を測定した。ガスチムニーの発達しない海域ではあるが、ヨウ素フラックスは日本海に匹敵するほど高く、ガスチムニーの有無に関わらず、地中海は海底下のヨウ素フラックスが高い海域として特徴づけられる。これらのデータは、ガスチムニーがヨウ素の濃縮や移動効率へどのように貢献しているか、定量的に明らかにするための比較(ベースライン)として用いる予定である。今後、調査対象域において、音響調査にてガスチムニーの場所を特定し、採泥からガスチムニー内のヨウ素フラックス、その濃縮効率を明らかにする必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] Linnaeus University(スウェーデン)

    • 国名
      スウェーデン
    • 外国機関名
      Linnaeus University

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公開日: 2023-12-25  

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