窒素ドープカーボン担持Rhナノ粒子触媒を開発し、キラルリン酸を共触媒としたカルベノイドのN-H結合への不斉挿入へ適用した。様々な種類のキラルなα-アミノ酸誘導体を高いエナンチオ選択性・高収率で合成することに成功した。連続フロー反応にも適用可能であり、90時間以上にわたって目的物が効率的に得られた。本反応は、窒素ドーパントを含まない担体に固定化したRhナノ粒子ではほとんど進行しなかった。これは、窒素ドーパントが配位修飾能を持つ担体と機能し、金属種を活性化していることを示唆している。このような窒素ドープカーボン担体の特異的な性質を活用し、種々のC-C結合生成反応に展開した。
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