研究成果の概要 |
アミノ酸誘導体から発生可能な1,3-双極子であるアゾメチンイリドに着目し,これを発生させる構造的な要件を利用して,N末端で選択的に強固な結合形成を行えるペプチド修飾法の開発を行った.検討の結果,Cu触媒系において,イミノペプチドとマレイミドを用いる1,3-双極子環化付加反応が円滑に進行し,定量的かつ完全なジアステレオ選択性でピロリジン型の生成物を与えることが明らかとなった.本反応は幅広いイミン部位やマレイミド部位に適用できるのみならず,多彩なケミカルバイオロジーツールや,変換可能な置換基とも共存できた.この結果から,多彩な用途への利用が期待できる.
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